第103回 保健師国家試験 午後

第103回 保健師国家試験 午後

問51 プロジェクトチームで検討した結果、地域における自殺予防の意識を高め、支援者を増やすため、ゲートキーパー養成の事業を実施することになった。 まずは、市職員を対象に養成講座を実施し、民生委員やボランティアなどへ対象を段階的に広げてゲートキーパーを増やしていくこととした。講座の受講者からは「自殺予防の必要性を強く感じた」、「自殺予防のために自分にもできることがあることが分かった」などの意見が多く聞かれ、受講者数も増え続けたため、B市ではこの事業を継続することにした。 B市での事業の結果を受けて、A県で検討する内容として適切なのはどれか。

以下の前提文を読んで、問いに答えよ。

前提文

A県では50歳代の男性の自殺が増加傾向にあり、自殺予防対策の必要性が検討された。自殺者数が多いB市において、県と市が共催で自殺予防事業を実施することになった。

  1. 自死遺族の相談事業
  2. 他市町村への事業の展開
  3. ハイリスク者への家庭訪問
  4. 50歳代男性への質問紙調査

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第103回 保健師国家試験 午後

問52 健康診断の結果から控えるよう指導するのはどれか。

以下の前提文を読んで、問いに答えよ。

前提文

Aさん(45歳、女性、会社員)。夫と2人暮らし。Aさんが勤務する会社では保健師が職員の健康管理のために面接による相談事業を実施している。

Aさんは定期健康診断を受診し、結果は身長160cm、体重55kg、BMI21、血圧118/70mmHg。トリグリセリド90mg/dL、HDLコレステロール70mg/dL、LDLコレステロール139mg/dL、HbA1c5.0%、ASTGOT20IU/L、ALTGPT15IU/L、γ-GTP20IU/Lであった。

既往歴に特記すべきことはなく、現在治療中の疾患はない。飲酒はビール350mL/日を週5日、喫煙はしていない。

  1. 食物繊維
  2. 飽和脂肪酸
  3. アルコール
  4. 総エネルギー量

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第103回 保健師国家試験 午後

問53 保健師はAさんの健康診断の結果を受け、行動変容に向けて面接を行った。 Aさんは「管理的な立場で仕事をしているため、帰宅は遅く21時くらいになってしまいます。家事もあり毎日が忙しいので、体調を崩したら困るなと思ってはいますが、具合が悪いところもないので具体的には何もしていません」と話した。 行動変容のステージから判断してAさんへの保健師の対応で最も適切なのはどれか。

以下の前提文を読んで、問いに答えよ。

前提文

Aさん(45歳、女性、会社員)。夫と2人暮らし。Aさんが勤務する会社では保健師が職員の健康管理のために面接による相談事業を実施している。

Aさんは定期健康診断を受診し、結果は身長160cm、体重55kg、BMI21、血圧118/70mmHg。トリグリセリド90mg/dL、HDLコレステロール70mg/dL、LDLコレステロール139mg/dL、HbA1c5.0%、ASTGOT20IU/L、ALTGPT15IU/L、γ-GTP20IU/Lであった。

既往歴に特記すべきことはなく、現在治療中の疾患はない。飲酒はビール350mL/日を週5日、喫煙はしていない。

  1. 生活パターンの問題を指摘する。
  2. 健康診断の結果の理解度を確認する。
  3. 生活習慣の改善に向けた目標を一緒に立てる。
  4. 生活習慣の改善に向けて夫の協力を得るように伝える。

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第103回 保健師国家試験 午後

問54 今後のAさんへの支援を計画するために最も優先して確認するのはどれか。

以下の前提文を読んで、問いに答えよ。

前提文

Aさん39歳、(女性、教員)。夫(40歳、会社員)と長男(歳)との人暮らし。Aさんは小学校で年生の担任をしている。

夫は仕事で土日も不在のことが多い。長男は放課後に学童保育に通っている。Aさんはか月間月経がみられないため、自宅近くの産婦人科を受診したところ妊娠11週と診断され、妊娠届を提出するよう指導された。

妊娠16週に妊娠届を提出するため保健センターに来所した。保健センターでは、妊娠届の提出に来所した妊婦全員に保健師による面接を実施している。保健師は現在の健康状態、妊娠経過および分娩予定施設についてAさんに確認した。

  1. つわりの有無
  2. 育児用品の準備状況
  3. 妊娠届が遅れた理由
  4. 子宮がん検診の受診歴
  5. 不妊治療の経験の有無

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第103回 保健師国家試験 午後

問55 保健所の対応で適切なのはどれか。

以下の前提文を読んで、問いに答えよ。

前提文

Aさん(66歳、女性)。夫(70歳)が早期の直腸癌と診断され、手術を受けた直後に死亡した。

1か月後、Aさんは、医療安全支援センターの相談窓口が設置されている保健所に、電話で相談し「主治医から簡単な手術だと説明を受けて手術に同意したが、夫は手術後に亡くなった。納得できないので調査して欲しい」と訴えた。

Aさんの希望で、保健所が病院に対して文書でAさんの夫の治療経過を照会したところ「Aさんの夫はまれに発生する術後合併症によって死亡した。術後合併症のことは、患者とAさんとに事前に説明していた。医療事故とは考えていない」と回答があった。

  1. Aさんと病院とで話し合いの場が持てるように支援する。
  2. Aさんの夫の手術に関する診療録を病院に開示請求する。
  3. 医療行為と死亡との因果関係の有無を明らかにする。
  4. 病院に対し事故調査委員会を設置するよう指導する。

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